獣医の選び方 |
獣医の選び方については、かなり難しい要素はあるものの、定期検診や各種予防注射等で 通院した際に注意深く医師の動作および言動等を観察する事と周辺の風評によってかなりの 部分で判断材料が得られると考える さらに、躊躇なく獣医を変えるということも病状によっては大切であるように思う。これ は実際に診療を受ける中で自然に理解できる事でもあるが、使用する薬品、診療技術、病状 に対する獣医の判断や治療方針等で判断しなければならない。特に獣医の場合は、全ての診 療科目について熟知していることを要求されるということからと、患蓄は言葉で意志を伝え ることができないということから、非常に大切なことである 一つの目安として、患蓄の血液検査を十分にかつ症状の軽重にあわせて頻回に行うかどう かということでも判断できる。なぜならば、物言えぬ患蓄たちの病状を一番的確に示唆して くれるものが「血液検査の数値」と「獣医の臨床例から得た経験」の二つをあわせて得たも のであるということである |
輸液の重要性 |
人間の場合でも、点滴(輸液)の技術が確立してからの生命維持のための医学的進展はめ ざましいものがあるが、特に小動物の場合は罹病初期の輸液の的確な使用は、確実に生と死 を分ける重要な要素となる 小動物の場合、罹病から死に転帰するまでの時間は驚くほど短く、「昨日まであんなに元 気にしていたのに・・・」等ということはまさに日常茶飯事であると断言できるほど珍しく はない出来事である。罹病初期に血管を確保し、的確な輸液を行えるかどうかによって患蓄 の生命は左右されると言っても過言ではないように思う この事は小動物の場合、罹患→食欲の減退または廃絶→腎不全、心不全等の内臓疾患の併 発→死という経緯を辿ることが多いということ、つまり体内電解質の異常、体液の減少、生 化学的所見の異常発生という経過を辿ることを輸液により改善し患蓄の生命を維持するとい うことを意味している |
蓄主の強い意志 |
この事は説明するまでもなく、蓄主の意志は確実に患蓄に伝わり、勿論治療に当たる獣医 たちにも大きな影響を与えることである。蓄主が患蓄の生命についていわゆる「あきらめ」 の念を持つと、それは確実に患蓄に伝わるということは、経験上断言できることである 治療費等、経済上の問題を始め看護のための時間的日常的圧迫など数限りなく出現してく る諸問題について頭を悩ますことは常ではあるが、罹病犬描を前にして決して考えてはなら ないことであるように思う 罹病した犬猫は、蓄主の一挙手一投足を懸命に理解しようと努め、蓄主に頼り切るという ことを決して忘れてはならない |