明日五月十二日は大五郎の五ヶ月齢の誕生日である。早いも　
ので、母親の胡桃と逢ってからでも一年がこようとしている。
体高・体長共にちびちゃんを既に凌いでいる。同じ犬舎で昼寝
をしたり、庭の中で追いかけっこをして仲良く遊んでいる。

　優しい母親の性質をそのまま受け継いだのであろう、決して
無駄吠えをすることもなく、いつも短めの尻尾を盛んに振って
愛敬を振りまいている。

　身体形は父親の太郎に日毎に似てきているようで、長い脚と
やや猫背にその特徴がよく出ている。性格はちびちゃんの方が
きついのであろうか、遊んでいても、尻尾を噛まれて「キャイ
ン」というのは決まって大五郎である。

　目線が会うと駆け寄ってきて手をくわえたり、濃厚にして熱
烈な「ペロペロ」攻勢である。

　やっと自分の犬舎で寝ることに慣れてくれたようではあるも
のの、何かあると、犬舎の下に隠れてしまう癖はそのままであ
る。

　「大五郎」という呼掛けに対しても、日毎にその反応が速く
なり、既に二階堂家の一員としての確固たる地位も築いている
ようである。

　時々庭に出て日向ぼっこをするベンジャミンに出合うと、や
はり胡桃のお腹の中にいる時からの知り会いということなので
あろうか、目一杯に甘えた声を出しながら尻尾を扇風機のよう
にくるくると回して擦り寄って行っては「ウゥー」と唸られて
ショボンとしている。

　十五日には二回目のワクチンの接種が控えているが、どうか
このまま元気に優しく育ってもらいたいものである。五色台の
野生児たちの代表として精一杯生きることを楽しんでもらいた
い・・・