視 力 |
目の焦点を合わせる役目をする水晶体が人間よりも2倍も厚いため静止しているものは余りよ
く見えない。色彩を感知する錐状体も人間のわずか10%、基本的に赤色しか識別不能。しか
し、動くものなら遠くのものまでも瞬時に判断できる。また、暗がりでも目が利く。これは光
を感知する杆状体という細胞が人間の7〜8倍もあるため
眼底には輝膜があり、弱い光でも反射してより見やすくなっている。猫や犬の目が闇で光るの
はこのためである。視野は250〜290度と広い
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瞬 膜 |
睫は上にしかない。そのかわり、瞼の内側に瞬膜という膜があり、瞼を閉じると同時に左右か
ら瞬幕も閉じて眼球を保護する
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聴 力 |
聴覚は人間の4倍。音の発生源を判断する能力も人間より4倍優れており、120キロサイク
ルの超音波も聴きとれる。ちなみに人間が聴きとれる範囲は16〜20キロサイクルが普通
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嗅 覚 |
人間が嗅ぎとれる限度の数万分の一、あるいは、数百万分の一の濃度でも匂いを嗅ぎ分けられ
る。これは鼻の中の粘膜にある匂いの分子を捉える鼻細胞が、人間の約40倍の20億個以上
もあるためさらに粘膜は、より多くの空気と接することができるように、細かい襞でできてい
る。これを広げると人間の30倍の広さになる
脳の内部にある嗅覚野も人間よりずっと広い
鼻が濡れているのは、空気を湿らせた方が匂いを嗅ぎ分けやすいから
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口 |
口は最大の武器になる。鋭い歯や頑丈な顎は獲物や敵に咬みつくのに好都合。また、発汗装置
としての役割も果たす。舌を出し、口から水分を蒸発させて体温を調節する
前歯の後方にもヤコブソン器官という嗅覚器官がある。味覚は乏しい
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尾 |
尾で感情を表現する。嬉しいときはちぎれんばかりに激しく振り、誉められたときなどいい気
分になっているときはゆっくり振る。尻を上げて伏せをし、尾を立てながら早く振るのは何か
を催促しているとき。警戒しているときは小刻みに、恐怖を感じたときは尾を丸めて股間に隠
す尾と合わせて耳も自在に動かしている。全く尾を振らないのは関心がない証拠
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尿 |
尿には、性別、体格、年齢、体調、性格、縄張りなどたくさんの情報が含まれている。強い雄
であればあるほど多くの場所に、そしてできるだけ高い位置にマーキングして情報を残す
従って片脚をあげてオシッコをするのは、基本的にオスだけ。尿道の位置がメスと違うことも
理由の一つ
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肛 門 |
肛門の内側に肛門腺という臭腺がある。ここは個体独自の匂いを一番強く発するところ。この
匂いで相手の情報を得ることができる。知らない犬同士にとっては、ここを嗅ぎ合うことが挨
拶代わり自分に自信のない犬はあまり嗅がせたがらない
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脚 |
爪は前、後肢とも4本ずつ。これは人間の親指に当たる第一指が退化し、上に上がっているた
め。このことにより、脚先が細くしなやかになって高速で走ることが可能になった。また足の
裏には蹠球(肉球)があり、骨を守るためのクッションになっている。僅かな汗腺も、この足
の裏にある
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