スピットファイア戦闘機
英軍戦闘機の傑作として知られている。1948年まで生産が続いた。最高速度時速594キロ。7・7ミリ機銃八門搭載。1942年ころアジアに配備され日本軍と闘った。戦後は日本本土まで進駐してきた。
ハリケーン戦闘機
当時としては旧式だったが、構造が簡単で信頼性が高かった。ビルマ戦線の日本軍にとって英軍戦闘機の象徴的存在。最高速度時速550キロ。武装は227キロ爆弾二個装備に7・7ミリ機銃十二門と強力。
P−38戦闘機
米陸軍の迎撃戦闘機。20ミリ機関砲一門、12・7ミリ機銃四門搭載。最高速度は時速660キロを上回り、一撃離脱戦法に特化していた。その反面ドッグファイトには弱かった。連合艦隊長官山本五十六の乗る一式陸攻を撃墜した。サン・テグジュペリが消息を絶った時もこの飛行機に乗っていた。双胴双発の独特の機体は、日本兵から「めざし」と呼ばれ、戦後デトロイトの自動車デザインに大きな影響を与えた。逸話の多い飛行機。
B−24爆撃機
第二次大戦に突入してから米軍が急遽開発、投入した。二万機近く生産され英軍にも多数納入された。バリエーションも多い。
M3中戦車
強力なドイツ戦車に対抗するため作られた米戦車。別名「リー」。75ミリ砲、37ミリ砲、7・62ミリ機銃と重武装。英国に輸出されたものは「グラント」と呼ばれた。主に北アフリカやビルマの戦線で活躍した。
M4中戦車
アメリカの高い工業力が生んだ傑作戦車。部品を規格化し大量生産を容易にした設計が特徴。スペックを個別に見るとそれほど性能は高くないが、バランスがよく使いやすかった。多くの派生型を生み、朝鮮戦争でも使われた。
ブレンガン・キャリア
英軍の代表的な兵員輸送車。偵察にもよく使われた。正式名称はユニバーサル・キャリア。多くの場合ブレンガンを装備していたのでこの名がある。日本兵は単純に「キャリア」と呼んでいた。
25ポンド砲
口径88ミリ。野砲として作られたが、装薬の量を変えれば山砲としての使用が可能。対戦車砲としてもなかなかの性能を発揮した。各地で長く使われた英軍の傑作。車輪の下の円形の台座により素早く砲身の向きを変えることができた。
ビッカース水冷重機関銃
英国製で1912年から使われた水冷式。複雑な割に故障は少なく65年までの長い間使用された。発射速度毎分450発。重量約40キロ。
ブレン軽機関銃
この時代の軽機関銃のひな形といえる。チェコスロバキアで設計され、英国が製作権を買い取り改良を加えた。口径7・7ミリ。重量10キロ。発射速度毎分500発。日本兵は「チェコ銃」と呼ぶことが多かった。
トンプソン短機関銃
1928年アメリカ製。いわゆる「トミーガン」。禁酒法時代のギャングが使い有名になった。発射音が異様に大きく軍隊用に何度か改良され、信頼性が向上した。5キロ近い重量と値段の高さが欠点。英軍が大量に買い付け広く前線に行き渡っていた。日本兵が恐れた自動小銃とは、半自動式のM1よりもむしろこの銃をさす場合が多い。
ステン銃
英国製の普及型短機関銃。一型から五型まで存在し、1950年まで使われていた。安価で単純な構造のため大量に生産された。