応急処置−犬・猫−救急


       症    状   処    置 
止    血         

1)かなりの出血をしていて、止血する必要がある場合、
  傷の上に熱いガーゼや柔らかい布、折り畳んだタオ
  ルなどをあてて圧迫して固定して止血(直接圧迫法)
  頭や胴体はこの方法による。脚や尾についてもこの
  方法で良い

2)脚や尾の部位においてどうしても、出血が止まらな
  い場合は、

  @止血帯を傷口より少し心臓よりで2重に巻いた後、
   1回だけ結ぶ
  Aその上に短い丈夫な棒をおいて、もう1度結び、
   出血が止まるまで棒をねじり固定して病院へ行く
  B病院まで時間がかかるときは、15分ごとに1〜
   2分止血帯をゆるめ、また締め直す
骨    折

骨折か、否かは、異常に曲がった
り変形したりしている、局所が腫
れている、全身の震え、ショック
症状がある場合骨折を疑う

1)折れた部分の骨全体にガーゼか布をまいて、その上
  に添木をあてる。ばんそう膏で固定する。添木は見
  つからなければ新聞紙等を丸めたもの、傘、段ボー
  ルなどを代用。添木の長さは、折れている骨の両端
  の関節より少し長いものを使用

2)折れた骨が露出している場合は、直接止血法で止血
  をし、傷口をガーゼで包んでから添木をあてる。傷
  口はなるべく洗わない

3)添木類がない、あるいはできない場合は、骨折した
  脚の下に折り畳んだタオルを当てて連れていく

※近くに獣医院があれば勿論そのまますぐに連れていく
日・熱射病

長時間、夏の炎天下や、暑い車の
中で過ごすと、日射病や熱射病に
かかる
体温が高くなり(40〜43)、ぐっ
たりとして呼吸困難になる。口か
ら泡をだし、舌と歯肉がしだいに
青色あるいは灰色に変化していく

体温をすぐに平熱程度(39度以下)まで下げるために
  1)犬を冷水につけるか水を掛け続ける
  2)濡らした冷たいタオルで犬を包む
  3)犬の頭を水で冷やす

(予防)夏の暑い時には
  1)犬は、日陰や風通しの良いところで過ごさせて
    あげる
  2)炎天下の散歩は避け、朝や夕方の涼しい時に出
    かける
中    毒

嘔吐や腫れ、やけど、発熱、けい
れん発作、大量の唾液など症状は
様々
毒物を口にしたところを見ていな
い限り、中毒という判断は、獣医
さんに任せる

1)原因のわからない時は、嘔吐物を持参の上、早く病
  院に連れていく

2)目の前で食べた場合に毒物を薄める方法
  @牛乳や水を飲めるだけ飲ませる
  A吐き気をおこさせるために塩水を飲ませる
   濃度;コップ1杯に食塩ティースプーン1杯
溺    水         

1)後ろ脚を持って逆さにつるし、3〜4回振って水を
  吐かせる。大型犬で逆さにつるせない場合は、腰を
  できるだけ高く持ち上げ、上下に振る

2)心臓が動いているなら人工呼吸、動いてなければ人
  工心肺蘇生法をしながら病院へ行く
や け ど         

1)水道の水を流しながら、患部を冷やす。そのとき水
  圧が患部に掛からないようにする。足などは容器に
  入れた水に漬け冷やす。頭は、鼻を出して冷たいタ
  オルで覆い、上から氷嚢等で冷やす

2)自分で患部をなめられないよう、包帯などを巻いて
  病院へ行く
感    電         

1)電源を切る電源が切れない場合は、乾いた物の上に
  乗って、乾いた棒や板で犬や猫をひき離す

2)呼吸、心拍を確かめ、心臓が動いていれば人工呼吸、
  動いていなければ人工心肺蘇生法をしながら病院へ
  行く



体温の計り方

1)まず、動かないようにおさえて、尾をしっかりと上にあげる

2)体温計の先に、水やベビーオイルなどをつけ、余計な力を入れずに3センチくらい
  中にさし込む

3)ティッシュなどできれいに拭いてから熱を計る。使用後は、石鹸でよく洗っておく
呼吸・脈拍の計測

呼吸数は胸に手をあてて数える。1分間に10〜30回が正常。脈拍は後ろ足の内股の
中央にある太い動脈で計る
健康な犬で70〜120回。(子犬や小型犬は大型犬より少し高め)
人工呼吸法

1)首輪をとる
2)横向きに寝かせ、首をのばす
3)口が開かないよう、手でしっかりとつかむ
4)鼻に口を当てて息を吹き込む。胸がふくらむまでやる
5)口をはなし、胸の動悸を観察する。自分で呼吸できているかどうか確かめる
  5秒に1回くらいの割で、この操作をくり返す
人工心肺蘇生法

1)首輪を取る
2)横向きに寝かせ、首を伸ばす
3)両手で肋骨の部分をはさんで両側から圧迫する
4)1、2、3で力を抜く
5)3)、4)を一秒間に1回の速さで猫30回、犬60回繰り返す
6)心臓の圧迫5回、人工呼吸1回を繰り返す



☆☆☆ 緊急連絡先のメモの内容、貼る、或いは、置く場所の徹底を家族間で はかっておくこと ☆☆☆



救急箱に入れておきたい物

包帯 滅菌ガーゼ 脱脂綿 ばんそう膏
はさみ ピンセット 毛抜き 体温計
スポイト オキシドール ビオフェルミン 三角布
タオル 下痢止め 綿棒 ぺんち
目薬 ヨードチンキ ほう酸 ワセリン
止血用の棒 副え木用の木片 湯担保 安全ピン
アイスノンか氷嚢